テロってそもそも何?- ①各国のテロリズムの定義

March 10, 2016

こんにちは、ネコテックインダストリー対テロ調査チームアナリストの桃井です。

 

今回はタイトルにあるようにそもそもテロとは何なのかということをご説明したいと思います。

私もこの質問をされることが非常に多く、多くの方がしっくり来る答えがないのが現状なのかと

思います。結論から言うと「国・地域によって違います」ということになります。

一説には100以上もの定義があるとも言われています。

 

さらにややこしくなったように感じますがどういうことかご説明したいと思います。

まず米国中央情報局(CIA:Central Inteligence Agency)の定義から見ていきましょう。

 

「政治的動機から非国家的アクターや諜報員により行われる市民や非戦闘員に対する暴力行為」

 

さらっと1行でまとめられています。

テロの被害者は罪なき市民や非戦闘員であるといった点を強調していますね。現在多発しているイスラム過激派の無差別テロ等を連想しやすいものかと思います。

 

では次にロシア内務省の定義はどうなっているのか見ていきましょう。

 

「住民に脅威を与える等の非合法的行為を以て国家機関、地方自治体、国際機関等の意思決定に影響を与えようとするイデオロギー、または実際に取られる行為」

 

「テロとは反国家的なもの」である点を強調しているのがお分かりいただけるかと思います。

また反国家的なイデオロギーまでも含むものとしている点も米国とは異なる点と言えます。

 

最後に我が国の定義はどうなっているのか、公安調査庁のテロリズム要覧を見ていきましょう

 

「テロリズムとは、 国家の秘密工作員又は国内外の結社、 グループが その政治目的の遂行上、 当事者はもとより当事者以外の周囲の人間に対してもその影響力を及ぼすべく、 非戦闘員またはこれに準ずる目標に対して計画的に行われる不法な暴力の行使をいう」

 

米露と比較してやや長いですが、テロには政治的な目的がある点、テロリストは攻撃対象としている国家や企業のみでなく市民をも対象とした暴力である点を強調しています。つまりテロリストがある国家を攻撃する際にその国家機関等のみではなく、市民を人質としたりする点を指摘していると言えます。

 

まとめると以下になります。

*米国:市民への暴力行為を強調

*ロシア:反国家的な暴力行為を強調

*日本:攻撃対象に対するもののみではなく市民等の第三者に対する暴力行為を強調

 

ではこうした相違がなぜ生まれるのか。

次回はこの点を取り上げたいと思います。

 

 

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